子どもが産まれると、それまでとは全く違ったライフスタイルになりますよね。
プライベートはもちろんのこと、仕事面でもそのやり方が大きく変わる人が多いのではないかと思います。
今日は、三姉妹ママでオペ看であるわたしの、出産後の仕事の進め方や勉強の仕方について、お話ししたいと思います!
独身時代の生活
独身の頃は、そこそこ大きな規模の総合病院で働いていたこともあり、いろんな科のオペにつかなきゃならないし、オンコールもあるし、勉強することは盛りだくさんでした。
ですが、今思えば自由になる時間、勉強時間ってたくさんあったな、と感じます。
自分の裁量で、ご飯の時間もお風呂の時間も起きる時間も決めることができていたあの日々は、本当に贅沢な時間だったな…
自分のことだけをやっていればよかった時間って、尊い時間だったんだな…
そう気づくことができたのは、長女を妊娠してからでした(遅い)。
あの頃も術式や麻酔方法の勉強はもちろん一生懸命やっていましたが、当時は飲みにいくことに忙しくて、時間を作ることはやっぱり大変でした。
結局、人間は意識しなければ「時間はあればあるだけダラダラと使ってしまう」習性があると感じます。(調べてみたら、パーキンソンの法則というらしいです)
子どもができると「とにかく時間がない!」
長女を妊娠して思ったことは、「自分に自由に使える時間がなかなかない」ということでした。
妊娠中も自由がない!
妊娠してすぐにつわりが始まり、最低限の生活と仕事に行く以外はベッドから動けなくなりました。
今まで時間があれば買い物に出かけたり、ドライブすることが好きだったわたしは、「ただ横になって気持ち悪さが通りすぎるのを待つ時間」が、本当につらかったです。
体調が少し落ち着いてからは出かけられるようにはなりましたが、独身時代のフットワークの軽さはどこへやら、すぐに疲れてしまう。
大好きだった飲み歩きももちろんできなくなり、自由に飲みに行ったり友達と遊ぶ夫に対して、言い表せないような憤りや「なんでわたしばっかり…」という気持ちを抱いたのは一度や二度ではありませんでした。
お腹が大きくなると出歩くのも一苦労。
「出先で破水したらどうしよう」「陣痛が出先できたらどうしよう」と思うとソワソワと落ち着かず、結局近場を少しだけうろつくだけになり、全然自分の「好き」を楽しむ時間がないなぁと感じました。
産まれたあとこそ、自由がない!
出産して、いろいろなマイナートラブルや体重管理から解放されて喜んだのも束の間、休む暇なく育児は始まります。
全然寝てくれず、手のかかる赤ちゃんだった長女を育てる新米ママのわたしは、自分にかける時間も全然なく、常に寝不足で、疲れた顔で毎日長女のお世話に奔走していました。
「友達に会いたいな」「自分1人で自由に動きたいな」「飲みに行きたいな」
こういう思いはありましたが、長女のそばを離れることも不安で、あまり自分の自由な時間を楽しむことはできませんでした。
働き始めると、毎日がタイムトライアル!
長女が生後6か月で仕事復帰すると、もう毎日帰宅後が勝負。
ご飯を作って食べさせ、お風呂に入れ、寝かしつけたあとに残った家事をする。とにかく、長女を21時頃までに寝かせることに躍起になっていて、自分のことは後回し、自分のための時間なんて平日は「ゼロ」でした。
本当に、「ゼロ」です。
なくなってから大切さに気づいたり、隣の芝が青く見えるのは本当のことで、独身時代を思い出しては「戻りたいな」「1日が48時間だったらもっといろいろできるのにな」と本気で思っていました。
時短を取っても求められるレベルは変わらない!
次女出産後は時短勤務を取っていますが、正直に言うと時間的余裕はフルタイムの頃よりありません。
なぜなら、仕事中に求められるレベルはフルタイムの頃と変わらないからです。
入る術式も他スタッフと同じ
時短を取っている、小さい子どもがいてなかなか勉強時間が確保できないからと言って、手技が複雑なオペに入らなくていいかというと、当たり前ですがそんなことはあり得ません。
ただでさえタイトなスケジュールの中、勉強にかけられる時間が取れないことは多々あります。
業務量は変わらず、勤務時間が短くなるだけ
オペ室の仕事は、当日や翌日、場合よってそれ以降の担当するオペを見ながら、自分で予定を組み立てていくことになります。
今日は◯時まで外回りだから、お昼の前に術前訪問に行かないと、午後の器械説明に間に合わないな。
午後は器械説明が終わって次の入室までに、明日の体位固定の物品を集めちゃおう!
といった具合です。
時短勤務だからといって、ひとつの手術に対する仕事量は減りません。
それを他スタッフより短い時間の中で完結しなければならないため、上手な業務の組み立てが重要になります。
時間がない中、作り出す方法とは?
とにかく時間がない時短勤務の人は、どうやって勉強時間を作り出せば良いのか。
時短勤務4年目のわたしは、下記のように考えます。
オペの合間、オペ中や昼休みなど隙間時間を活用
次の入室まで少し時間がある、長いオペについていて術中の動きがあまりない、というときって、案外あります。
同僚とのおしゃべりに使っている時間を、意識して勉強に充てることで、細切れではあるけれど勉強時間を確保しています。
術前訪問や物品準備は早めにやっておく
当日じゃないと行えない準備を除いて、前日や前々日に行えることがあればどんどんやっていきます。
体位固定の物品を集める、麻酔に必要な材料を集める、それをなんとなく部屋に配置しておく、などなど。
早め早めに準備を終わらせておくことで、もし突然お休みすることになっても、担当を変わった人への負担は最小限で済みます。
通勤時間を有効活用
往復1時間半ほどかけて車通勤しているので、時間があれば手技書に少しずつ目を通したり、声に出してアウトプットしたりしています。
手技書の写真やイラストを流し見するだけでも結構違います!
自分から、担当したいオペに希望を出す
大体の施設では師長や主任がオペの担当スタッフを決めていると思います。
わたしは、手技が複雑なオペやあまり数が多くない症例に、自分から希望を出すようにしています。
整形外科の手術の予定というのは突発的な怪我によるものを除いて、基本的に数週間前から組まれています。
人工関節など比較的大きめのものが突然入ることは、外傷性でない限りありません。
なので、自分で先に担当業務の希望を師長に伝えておき、勉強する時間を数日〜数週間確保しておきます。
同じオペがその期間内にあれば、見学できるよう自分で調整します。
自分から動き出した方が、時間の工面はしやすいです。
「時間がないから…」と特定のオペを避けていては自分の成長にもつながらないし、何より無用な争いの火種にもなりかねません。
わたしが感じる、「職場での争い」に関する記事ものせておきますので、お時間ある方はぜひ読んでみてください。
タスクを可視化しておく
これは仕事中もそうですが、わたしは子どもたちの用事(習い事や提出物、必要なもの、受診など)は特に忘れやすいので、ほぼ日手帳にわかる限り手書きしてチェックリストを作り、毎日確認するようにしています。
「あれなんだっけ…」「やばい、忘れてた!」となる方が焦るし時間もロスするので、時間を作り出したい人はどんな手段でも良いので「タスクを可視化」することは有効な手段です!
夜は子どもと寝落ち!代わりに朝活
わたしはもともと朝方人間なこともあり、今は夜は子供たちとそのまま寝て、必要であれば朝1時間早く起きて勉強する生活をしています。
夜、寝かしつけてから時間を確保するか、早起きして時間を作るかはそれぞれに合う合わないがあると思うので、どちらがいいかは個人で合わせたら良いかと思います。
どちらにしろ、子どものことや家事のことを気にしなくていい時間に、落ち着いて腰を据えて勉強することは、やっぱり1番効率がいいです!これは間違いない!
時間の確保の極意!それは…
わたしが考える時間を作るための極意、それは、ママやパパが時間を確保しようと思うならば、パートナーの協力は必要不可欠だということと、家事の手を抜く許容範囲をどんどん広げること!
一人ではできる家事の量は限られるし、子どもの世話をしながらだと効率はどうしても下がります。
家事や育児をやりながら、その上で休息(=睡眠など)を取りつつ自分の時間を確保する…となると一人では不可能。どこかに無理が生じます。
我が家の場合は、わたしが時短で定時退勤し、パパはフルタイムで残業することが多い毎日です。
今は育休中ですが、仕事に行っているときは子どもたちを寝かせるところまでは、自分一人でやらなければならない…
子どもたちの世話は、妥協せずに全力。
その代わり、家事は手を抜き放題。
食器洗いは、食洗器に入れられるものは入れるし、入れられないものは放置することも多い。
掃除機は子どもたちが日常的に使う場所だけ、それも数日に1回。
洗濯は色柄などあまり分けずに、一度に洗う。
片付けは、もはや意味がない(片付けてもすぐに散らかる)し苦手なので、気が向いたときだけ。週に1回やればいい方。
パートナーに家事や育児を担ってもらう幅を広げること。
自分で許容できる範囲を広げていくこと。
時間を作り出す極意は、結局これに尽きる!とわたしは考えています。
「時間がない!」と思わず、どこか隙間がないか探してみる
「時間がない」
そう言ってしまうのは簡単ですが、正直何の解決にもならないなと思います。
愚痴の範囲ならいいけれど、「なんとか時間を作りたい!」と思っているなら、家事や育児の合間、仕事の合間、トイレでの1人時間、ちょっとスマホをいじったりゴロゴロする時間を短くして、とにかく時間探しに精を出してみるのも良いかもしれません。
最後に
出産して、親になって、自分の仕事の仕方や私生活には今のところ良い影響が多いし、せっかくならひとつでも多く学びにしたい!
時間は使い方一つで有効活用もできるし、もったいない使い方にもなってしまうと思います。
どうせなら、みんなで良い時間の使い方をしていきましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました(*’▽’)
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